50代になると、男女問わず更年期障害に悩まされる人が増えてきます。更年期障害は、身体的・精神的な変化により引き起こされる様々な症状の総称です。筆者の場合はホットフラッシュや発汗が主な症状であり、また数年で終了したため、命の母を継続的に飲み続けることで乗り切ることができましたが、人により症状や継続期間はまちまちです。この記事では、更年期障害について理解を深め、上手に向き合う方法を探ります。
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更年期障害とは
更年期障害とは、更年期に起こるホルモンバランスの変化によって引き起こされる症状のことを指します。女性の場合は、エストロゲンの分泌量が減少することが主な原因です。男性の場合は、テストステロンの分泌量が減少することが原因となります。
更年期障害の症状は人によって千差万別です。主な症状としては、ホットフラッシュ（のぼせ）、発汗、不眠、疲労感、イライラ、憂うつ、頭痛、めまい、関節痛などがあります。しかし、全ての人がこれらの症状を経験するわけではありません。
隠れた病気の可能性
更年期障害だと思っていた症状が、実は別の病気が原因であることもあります。例えば、甲状腺の病気、うつ病、関節リウマチ、メニエール病、貧血などが隠れていることがあります。症状が長期間続く場合や、重症な場合は、医師に相談することをおすすめします。
男性更年期障害（LOH症候群）
男性更年期障害は、加齢に伴うテストステロンの分泌量の減少により引き起こされる症候群です。LOH症候群は、Late-Onset Hypogonadism（晩発性男性性腺機能低下症）の略称で、40代後半から60代にかけて発症することが多いです。
テストステロンは、男性の生殖機能、筋肉量、骨密度、脂肪分布、赤血球産生、性欲などに関与するホルモンです。テストステロンの分泌量が減少すると、以下のような症状が現れます。
- 性機能の低下：性欲の減退、勃起不全、射精障害など
- 身体的変化：筋力の低下、筋肉量の減少、体脂肪の増加、骨密度の低下など
- 精神的変化：気分の落ち込み、イライラ、集中力の低下、疲労感など
LOH症候群の診断には、血中のテストステロン濃度の測定が行われます。ただし、テストステロン濃度が低いからといって、必ずしもLOH症候群であるとは限りません。症状との関連性を総合的に判断する必要があります。LOH症候群の治療には、テストステロン補充療法が用いられます。テストステロンを補充することで、症状の改善が期待できます。ただし、前立腺がんや睡眠時無呼吸症候群などの合併症がある場合は、慎重に適用する必要があります。
また、LOH症候群の予防と改善には、ライフスタイルの改善が重要です。禁煙、適度な飲酒、バランスの取れた食事、適度な運動、十分な睡眠、ストレス管理などが含まれます。
LOH症候群は、男性にとって身近な問題ですが、認知度はまだ低いのが現状です。症状が気になる場合は、泌尿器科や内分泌内科などの専門医に相談することをおすすめします。適切な診断と治療により、QOL（生活の質）の向上が期待できます。
更年期障害が続く期間
更年期障害の期間は個人差が大きいですが、一般的に以下のように言われています。
女性の場合：
- 更年期障害の症状は、平均して45歳から55歳ころまでの約10年間続くとされています。
- ただし、症状の出現時期や持続期間には個人差があり、数年で終わる人もいれば、10年以上続く人もいます。
- 症状のピークは、閉経前後の2～3年間と言われています。
男性の場合（LOH症候群）：
- 男性の更年期障害は、40代後半から60代にかけて徐々に症状が現れます。
- 加齢とともにテストステロンの分泌量が減少し続けるため、症状は長期間にわたって続く傾向があります。
- ただし、症状の程度や持続期間には個人差があります。
更年期障害の期間は、ホルモンバランスの変化や個人の体質、ライフスタイルなどの影響を受けます。
ライフスタイルの改善
更年期障害の症状を和らげるためには、ライフスタイルの改善が重要です。バランスの取れた食事、適度な運動、十分な睡眠、ストレス管理などが含まれます。身体に負担をかける無茶をするのは避けましょう。
また、「もう自分は終わりだ」、「人生の楽しい時期は終わったんだ」などと深刻になりすぎず、趣味や社会活動を通じて、生活に楽しみを見つけることも大切です（ただし、症状が重篤な場合はひとりで我慢せず、医療機関を受診してください）。
更年期障害の真っ最中にいると信じられないかもしれませんが、乗り越えた経験から言うと、必ずまた元気になり、アクティブに過ごせるようになります。どうか絶望しないでくださいね。
医療機関の活用
更年期障害の症状が重篤な場合は、医療機関を受診することをおすすめします。ホルモン補充療法（HRT）や、症状に応じた薬物療法が適用される場合があります。また、カウンセリングを受けることで、心理的なサポートを得ることもできます。
周囲の理解と支援
更年期障害は、本人だけでなく、周囲の人々の理解と支援が重要です。更年期障害は外から見てそのつらさがわかりにくく、特にそのつらさを経験したことのない人が、悪口の材料として使う場合がまれにあるようですが、もってのほかです。
これまでできていたことができなくなる、機敏に動けなくなるなど、本人が一番忸怩たる思いを抱えています。そういったときに心ないことを言われた場合のダメージははかりしれず、必ず禍根を残します。どうか更年期の方をいたわってくださいね。
特に、配偶者や家族は、更年期障害について理解を深め、サポートする姿勢が求められます。また、職場における理解や配慮も必要です。
まとめ
更年期障害は、50代の人々にとって身近な問題です。症状は人によって様々ですが、ライフスタイルの改善と医療機関の活用により、上手に向き合うことができます。周囲の人々の理解と支援も欠かせません。更年期障害を乗り越え、充実した50代を送るためには、自分自身と向き合い、必要なサポートを得ることが大切です。
