50代の健康

五十肩の原因と対処法

50代になると、肩の痛みや動きにくさを感じる人が増えてきます。その代表的な症状が「五十肩」です。今回は、五十肩の原因と対処法について詳しく解説していきます。

五十肩とは

五十肩は、肩関節周囲炎とも呼ばれ、肩関節の動きが制限され、痛みを伴う状態を指します。英語ではfrozen shoulderと呼ぶそうです。確かにスムーズに動かなくなるので、「凍結された(=frozen)」という表現がぴったりですね。五十肩は、40代後半から60代にかけて発症することが多く、特に女性に多い傾向があります。五十肩は、左右の肩に時間差で症状が現れることが特徴です。

筆者も五十肩の経験者なのですが、初めて右肩が五十肩になったときには「これからずっとこの痛みを抱えて生きていくの……?」と絶望的な気持ちになりました。でも治りました。1年後くらいに左肩も五十肩になったのですが、そのときは「ああ、右肩で経験したあれね」とどっしり構えることができました。もし、今五十肩になっている方がいたら、「安心して。五十肩は治ります!」と声を大にしてお伝えしたいです。

原因

五十肩の正確な原因は明らかになっていませんが、以下のような要因が考えられています。

  1. 加齢による関節の変性
  2. 肩関節の過度な使用や負担
  3. 肩関節の血流不足
  4. ホルモンバランスの変化(特に女性)
  5. ストレスや睡眠不足

症状

五十肩の症状は以下のようなものがあります。

  1. 肩の痛み(特に夜間や運動時)
  2. 肩の動きにくさ(上げにくい、回しにくい)
  3. 肩の凝り感
  4. 肩周辺の筋肉の緊張

自分の経験では、腕を伸ばしたときにズキッとする痛みが走りました。そのため、背中開きのワンピースのジッパーが上げられず、苦労したのを覚えています(「ファスナーチェーン」というお助けグッズがあって助かりました→楽天市場などで「ファスナーチェーン」で検索するといくつか商品が出てきます)。

治療法

五十肩の治療法には以下のようなものがあります。

  1. 安静と固定:痛みが強い時期は、肩を安静にし、必要に応じて三角巾などで固定します。
  2. 薬物療法:消炎鎮痛剤や筋弛緩剤を使用し、痛みや炎症を抑えます。
  3. 理学療法:ストレッチや筋力トレーニングを行い、関節の可動域を改善します。
  4. 注射療法:関節内にステロイド剤やヒアルロン酸を注入し、炎症を抑えます。

以下は自分の体験談です。右肩が初めて五十肩になったときには「早く治そう」と週末マッサージに通いました(平日仕事が忙しく、頻繁に病院に通えないという事情もありました)。それでも治るまで数ヶ月がかかりました。左肩のときには海外で働いていたので、ただ安静にして、左手をあまり使わないようにしただけでしたが、治るまでの期間は右肩とあまり変わりませんでした。なので、もし病院に通えるようでしたら、通院して医師の診断をきちんと受けた方が安心ですし、早く治るのではないかと思います(マッサージは気休めに過ぎないかもと感じました)。

セルフケア

五十肩の痛みを和らげるセルフケアとして、以下のような運動が有効です。

  1. 肩の振り子運動:上体を前かがみにし、患部の腕を振り子のように前後に揺らします。
  2. 壁を使ったストレッチ:壁に手をつき、身体を前に傾けて肩を伸ばします。
  3. タオルを使った運動:タオルを背中に回し、両手で引っ張り合います。
  4. 肩甲骨の引き寄せ運動:肩甲骨を背中の中央に寄せるように意識します

YouTubeにも動画があるので、以下などを参考にしてみてください。

予防法

五十肩を予防するためには、以下のようなことを心がけましょう。

  1. 適度な運動:肩周辺の筋肉を鍛え、柔軟性を維持します。
  2. 姿勢の改善:猫背や巻き肩にならないよう、良い姿勢を保ちます。
  3. ストレス管理:ストレスを溜め込まないよう、上手にコントロールします。
  4. 十分な睡眠:質の良い睡眠を十分にとるようにします。

ただし、いくら予防を心がけていたとしても、なってしまった場合には仕方ありません。腹をくくりましょう。時間はかかるかもしれませんが、必ず治るので絶望しないようにしてくださいね

まとめ

五十肩は50代に多くみられる肩の症状ですが、適切な治療とセルフケアを行うことで改善が期待できます。痛みや不便さに耐えるだけでなく、積極的に対処することが大切です。また、日頃から予防に努めることで、五十肩の発症リスクを減らすことができるでしょう。

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