その週で気になった転職ニュース3本をご紹介します。転職市場の最新動向をつかむのにお役に立つと幸いです。
今回は8月第1週(7月28日~8月3日)の転職ニュース3本をご紹介します。
マイナビ、「中途採用・転職活動の定点調査(2024年4月-6月)」
2024年6月の企業の中途採用実施率は41.8%で、2023年4月以降ほぼ横ばい。一方で個人の転職活動実施率は3.5%で減少傾向
◆ 「人材の流動性促進」について、6割以上の採用担当者が「プラスの印象」と回答。従業員規模が大きいほどプラスの印象である割合が高く、「従業員301名以上」では約8割
◆ 約3人に1人の正社員が「過去やめた会社に戻りたいと思ったことがある」と回答。理由は「ライフステージの変化」や「退職後に会社の良い面に気づいた」など
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002002.000002955.html
マイナビが全国の企業、個人を対象に実施した「中途採用・転職活動の定点調査(2024年4月-6月)」の結果です。企業の人材獲得難が予想される中、今回は「人材流動性」について調査を行ったとのこと。興味深かったのは、やめた会社に戻りたいかという質問で、意外と戻りたいと思った人が多いようです。マイナビ キャリアリサーチラボの朝比奈あかり研究員は、本調査の結果を受け、「今後、人材の流動化はさらに進むと予想され、その中で人材不足に困らないために、出戻り(アルムナイ)採用の重要性を感じる企業は増加するのではないでしょうか。企業は、退職者が戻りたいと思うような環境を整えることが求められますが、まずは、退職者と連絡が取れる環境をつくることだけでも、プラスの影響があるかもしれません」と述べています。詳細は元記事をご確認ください。
転職して状況が悪くなった人は約半数 前職よりも悪くなったことの1位は?
NEXER(東京都豊島区)が運営するキャリアバイブルは、「転職して前職よりも状況が悪くなってしまった経験」に関するアンケートを実施した。転職したことによって状況が悪くなった経験がある人は49.3%、前職よりも悪くなったことの1位は「労働環境」だった。
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2408/01/news074.html
キャリアバイブルによるアンケート調査(7月16~22日にインターネットで実施。有効回答は576サンプル)です。前職よりも悪くなったこととして「労働環境」を挙げた人からは、「従業員不足や給与の未払い」(20代男性)、「労働時間が長くなり給料が変わらなかった」(40代男性)といった体験が、「人間関係」と答えた人からは「パワハラを受けたから」(30代男性)、「家族経営の会社でワンマン経営がひどく最低だった」(40代女性)といった声が寄せられたそうです。ちなみに「前職よりも状況が悪くなってしまったことで再び転職しようと思ったことはある?」という質問には、80.6%の人が「ある」と回答したとのことです。
【飲食分野の中途採用】年間20万人以上が転職する極めて流動性が高い市場で人手不足が深刻
引用元:日本人材ニュース
インバウンド(訪日外国人)消費の高まりに伴って外食需要が堅調に推移しているため、飲食企業からの求人依頼数は日々増加しています。従事者数100万人のうち、年間20万人以上が転職する極めて流動性が高い市場で、人材の安定確保に課題が山積の状態です。
また、飲食店の人手不足割合が2023年は全業種全期間で初めて80%を超え、人手不足が深刻化しています。
https://jinzainews.net/26802043/
クックビズの藪ノ賢次代表取締役社長による飲食業界への提言。日本では人手不足が進んでいますが、その中でも飲食店の人手不足がかなり深刻だとのこと。同氏は、「このような状況下で採用を成功させるためには、世代に囚われることなく、ミドルシニアやシニア層と呼ばれる世代にも目を向け、採用する人材の年代幅を広げることが重要です」とし、「加えて、働きやすい労働環境や社内制度の整備が必須課題です」と述べています。賃上げに加え、人材を定着させるための努力も必要としています。人材を使い捨てることなく大切に扱う時代がようやく来たようです。働きたいシニアが年齢で足切りされないことも当たり前になるかもしれません。