その週で気になった転職ニュース3本をご紹介します。転職市場の最新動向をつかむのにお役に立つと幸いです。
今回は5月第5週(5月26日~6月1日)の転職ニュース3本をご紹介します。
なぜ「50代以降の転職」はこんなにも難しいのか…ごく「シンプルな理由」
引用元:現代新書
年収は300万円以下、本当に稼ぐべきは月10万円、50代で仕事の意義を見失う、60代管理職はごく少数、70歳男性の就業率は45%――。
10万部突破のベストセラー『ほんとうの定年後』では、多数の統計データや事例から知られざる「定年後の実態」を明らかにしている。
https://gendai.media/articles/-/130742
50代以降の転職の実態についてデータを元に紹介した、坂本 貴志氏の『ほんとうの定年後』(講談社現代新書)からの抜粋記事です。「50代の賃金増減DI(ディフュージョン・インデックス、変化の方向性を示す指標)は、50代前半でマイナス26.2%、50代後半でマイナス17.8%と、50代になると賃金が減少する人のほうが多くなる。最もDIが落ち込むのは60代前半でDIはマイナス46.6%、転職で賃金が増加した人の割合は14.7%まで落ち込む」とのこと。賃金増加がゼロではないのがまだ救いなのですが、相当難しいという覚悟は必要なようです。個人的にも「できることは同じなのに、50代であることを理由に書類選考で落とすのは単に年齢差別じゃないの?」と感じたりするのですが(他の国の転職活動を知っているとよりそう感じます)、現実がそうである以上、こちらとしてはその厳しい状況を突破していかなくてはなりません。いやお互いがんばりましょう。
転職仲介業者の「お祝い金」雇用安定を阻害 規制強化へ 厚労省
引用元:NHK NEWSWEB
転職を仲介する業者が、企業などからの手数料の一部を、転職した人に「お祝い金」として支給することは、短期的な転職を促し、雇用の安定を阻害するとして規制されていますが、厚生労働省は、さまざまな形で現金などを支給するケースが後を絶たないことから、規制を強化する方針です。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240529/k10014464741000.html
自分は不勉強で知らなかったのですが、「お祝い金」は規制されていたのですね……(転職サイトでAmazonギフト券をくれるところも複数あったりするので、規制されているとは知りませんでした)。「厚生労働省は『職業紹介事業者』による『お祝い金』の支給を法令で明確に禁止するとともに、対象となる業者の範囲も拡大するなど、規制を強化する方針」とのことです。
ミドル人材の転職、8割超が「入社後に活躍」 反対に定着・活躍できないケースとは?
ミドル人材は転職した会社にどの程度定着しているのか。エン・ジャパン(東京都新宿区)が調査結果を発表し「幹部社員」では43%、「一般社員」では38%が完全に定着していることが分かった。
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2405/31/news046.html
エン・ジャパンによる、ミドル人材の転職後定着についての調査です。定着している方が多くほっとしました。また参考になるのは、「入社後、定着や活躍しなかった要因」について。詳細は元データを参照していただきたいのですが、ミスマッチを防ぐために入社前に確認できるところはしておくのが大切だと感じました(人間関係などについては入社前に探るのは難しいと思いますが、カジュアル面談などでざっくばらんに話ができるようなら、気になるところなどを質問しておくのが良いと思います)。