海外移住準備

銀行口座と通貨の管理

海外移住計画において、海外での銀行口座や通貨管理も重要となります。本記事では、海外移住に伴う銀行口座の管理と通貨の取り扱いに関する概要をご案内します。

ローンなどの支払い状況を確認しておく

海外移住を計画する際、日本国内でのローンやその他の定期的な支払い状況を確認し、適切な手続きを行うことが非常に重要です。以下にその詳細を述べます。

  • ローンの種類の確認: 住宅ローン、自動車ローン、教育ローンなど、現在支払い中のローンの種類を確認しましょう。それぞれのローン契約の内容、残りの返済期間、月々の返済額などを把握します。
  • 返済方法の変更: 海外移住後も日本国内のローンを継続して返済する場合、返済方法を見直す必要があります。例えば、自動引き落としの口座を変更する、海外からの送金での返済に切り替えるなどの手続きが考えられます。
  • 金融機関との相談: ローンを提供している金融機関に移住の意向を伝え、返済方法や条件の変更について相談します。場合によっては、返済スケジュールの見直しや特別な手続きが必要になることもあります。
  • 返済計画の再検討: 海外での生活費用や収入状況を考慮して、現在の返済計画を再検討することも重要です。必要に応じて、返済期間の延長や一時的な支払い猶予を検討することも検討します。
  • その他の定期支払いの確認: クレジットカードの支払い、携帯電話やインターネットの契約、保険料など、他の定期的な支払いも確認し、必要な手続きを行います。

これらの手続きを事前に行うことで、海外での生活を始めても金融面での不安を避け、スムーズに生活に集中できるようになります。特にローンの支払いに関しては、早めに対応を始めることが肝心です。

日本の銀行口座の維持

2024年1月現在、日本にある銀行口座は原則として海外移住に伴い維持できずに解約となることが多いですが、これは各金融機関の裁量に委ねられています。そのため、銀行によっては口座を維持できる場合もあります。

例えば、MUFGグローバルダイレクトSMBCダイレクト・グローバルサービスなどがその例です。出国前に事前契約が必要であり、現地採用や永住の場合は利用できないなどの条件があるため、詳細は各金融機関に確認が必要です。

Wiseマルチカレンシー口座を活用する

海外移住で異なる通貨を扱う場合に便利なのが、Wise(旧称:TransferWise)のマルチカレンシー口座です。この口座を活用することの利点と具体的な活用方法について解説します。

  • マルチカレンシー(多通貨)対応: Wiseの口座では、50以上の通貨を保有し、管理することが可能です。これにより、複数の国の通貨を一つの口座で管理でき、通貨間の交換も容易に行えます。
  • 低コストでの送金: 海外から日本へ、または日本から海外への送金を行う際には、銀行よりも低い手数料で行うことができます。Wiseは実際の為替レートを使用し、隠れた手数料がないため、透明性が高く経済的です。
  • 使い勝手の良さ: Wiseのアプリやオンラインプラットフォームは使いやすく、リアルタイムの通貨レートでの送金や通貨交換が可能です。また、口座にはデビットカードが付属しており、世界中での支払いやATMからの引き出しに利用できます
  • セキュリティ: Wiseは厳格なセキュリティ規定に従って運営されており、ユーザーの資金の安全性が保証されています。これにより、国際的な金融取引を安心して行うことができます。
  • アカウントの設定: アカウントの開設はオンラインで簡単に行うことができ、必要な書類は身分証明書や住所証明書など基本的なものです。海外移住前にアカウントを設定しておくことで、移住後すぐに金融活動を始めることが可能になります。

Wiseのマルチカレンシー口座を利用することで、海外生活における金銭管理が効率的かつ経済的に行えるようになります。特に、複数の国との間での頻繁な送金や通貨交換が必要な場合には、このサービスが非常に有用です。

現地で銀行口座を開設する

海外移住時には、移住先での銀行口座の開設も必要となってきます。しかし、国によって開設条件や必要書類は異なるため、具体的なプロセスを事前に理解しておくことが重要です。以下に、現地での銀行口座開設に関するポイントを挙げます。

  • 現地の銀行情報の収集: 移住先で利用可能な銀行の情報を収集します。サービス内容、手数料、口座管理の便利さなどを比較検討し、自分のニーズに合った銀行を選びます。
  • 開設条件の確認: 各国で銀行口座を開設するための条件は異なります。一般的には、有効なパスポートやビザ、住所証明(公共料金の領収書など)、場合によっては推薦状や初期預金が必要となることがあります。
  • 書類の準備: 銀行口座開設に必要な書類を事前に揃えておきます。特に、住所証明の提出が求められる場合が多いので、適切な書類を用意することが重要です。
  • 口座開設のプロセス: 多くの場合、銀行口座の開設は現地の銀行支店で行われます。事前にオンラインで情報を調べ、必要なら事前予約をすることも有効です。
  • 言語の壁への対応: 銀行の手続きは現地の言語で行われることが多いので、言語の壁を乗り越える準備が必要です。事前に基本的な金融用語を学ぶか、場合によっては通訳サービスなどの利用も検討しましょう。
  • インターネットバンキングの設定: 口座開設後は、インターネットバンキングを設定すると便利です。これにより、自宅から手軽に口座管理や送金などが行えるようになります。

まとめ

海外移住における銀行口座や通貨管理は、出国後の変更が難しいため、計画的な準備が求められる分野です。日本の銀行口座の維持、海外送金サービスの利用、現地での口座開設などを事前に検討し、スムーズな金融取引が行えるようにしておきましょう。これにより、海外での生活をより安心してスタートすることができます。

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