50代からの海外転職上級

すし職人への転職は是か否か?

すし職人・和食職人として海外で働くという話を昨今よく耳にするのではないでしょうか。現職に不満がある場合、思い切ってそういった職人になるのはどうかと考えることもあるかと思います。本記事ではそういった方に向け、考え方のヒントになるような内容をお届けします。

海外ですし職人の需要が高まっている?

近年、グローバルな食文化の普及に伴い、すしや和食は世界中で高い人気を誇っています。特に、高品質で正当派の日本食の体験に対する需要が高まっており、本格的なすし職人や和食職人への需要が増加しています。海外のレストランやホテルでは、正統派の日本食を提供するために、技術を持った日本出身の職人を求めているケースが少なくありません。

すし職人として働くことのメリット・デメリット

メリット

文化交流の機会
海外で働くすし職人は、日本の食文化を世界に紹介する大使のような役割を果たします。地元の人々や他国からの訪問者に本格的なすしを提供することで、日本文化への理解と興味を深めることができます。この交流は、職人自身にとっても新たな発見と学びの源となります。

自己実現とキャリアの多様性
すし職人としての技術は、国境を越えて高く評価されており、海外でのキャリア構築において大きな強みとなります。レストランのシェフとしてだけでなく、すし教室の講師、食文化イベントのゲストスピーカーなど、多岐にわたる分野で活躍する道が開けます。

独自性と尊敬
海外でのすし職人はまだ珍しい存在であり、その技術と知識は尊敬の対象となります。独自のすしを提供することで、地域社会や業界内で評価され、プロフェッショナルとしての地位を築くことができます。

デメリット

経済的な挑戦
海外での生活は経済的な計画が必要であり、特に初めての地で事業を開始する場合、安定した収入を確保するまでに時間がかかることがあります。また、地域によっては生活コストが高く、最初は経済的なプレッシャーを感じることもあります。

言語と文化の壁
すし職人として海外で働く場合、現地の言語や文化を理解し、適応する必要があります。コミュニケーションの難しさや、日本の食文化を完全に理解してもらうまでの時間と労力は、予想以上に大きな挑戦となることがあります。

異なる職場環境への適応
海外のレストランや食文化の現場では、日本とは異なる労働条件や職場文化が存在します。労働時間、休日、チームワークのスタイルなど、新しい職場環境に適応することは、一定の時間と努力を要求される場合があります。

すし職人になるには

すし職人になるためには、専門的な技能と深い知識が必要です。以下は、すし職人を目指すための一般的なステップを紹介します。

基礎から学ぶ

日本国内には、東京すしアカデミーのように、すし職人を目指す人のための専門スクールがあります。これらの学校では、すしの基本的な技術から高度な技術、食材の知識、衛生管理など、幅広いカリキュラムを提供しています。短期集中コースも用意されています。

高額のコースとなり、時間や労力もかなり費やすことになるため、入学前に十分な検討を行うことをお勧めします。入学相談会に参加するなどして、事前に疑問点をつぶしておきましょう。

実践経験を積む

すし職人としての技術を磨くためには、実際にすし店での修行が不可欠です。修行期間中は、魚のさばき方、シャリの握り方、盛り付けの技術など、すし作りの基本から応用までを学びます。修行期間は店舗や師匠によって異なりますが、数年から十年以上に及ぶこともあります。

スクールの中には実践体験が積める、アルバイトを紹介してくれるコースもあるようです。
例:寿司職人養成コース(東京すしアカデミー)

海外での就職活動

海外のすし職人向け求人情報サイトなどを活用し、就職活動を行います。求人情報の確認のほか、ビザ取得の要件など、海外就労に必要な手続きについても事前に調査することが重要です。

すし職人の採用情報

海外ですし職人として働くための求人情報は、以下のウェブサイトなどで探せます。

SUSHI JOB 
Washokujob
海外求人・海外求職総合サイト WORLD POST

これらのサイトでは、世界各地のすし職人の求人が掲載されており、職種、地域、給与などの条件で検索することができます。また、渡航したい国がすでに決まっている場合は、その国のフリーペーパーなどに求人情報が掲載されていることもあるのでそちらも見るようにしてくださいね。

転職を考える際には、採用条件や勤務地の環境、応募先企業の信頼性に注意し、十分な情報収集を行うことが重要です。

まとめ

50代からすし職人への転職は、新たなキャリアパスを開くと同時に、多くの挑戦を伴います。しかし、海外での高まる日本食の需要を背景に、中高年の年齢層でも成功のチャンスは大いにあります。すし職人としての転職を検討する際には、自身の情熱と将来のビジョンをしっかりと持ち、必要なスキルや知識を身につけることが成功への鍵となります。

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