転職活動の管理

「Trello」を使った転職活動の進捗管理

転職活動は、計画的に進める必要があります。特に50代の方々にとっては、限られた時間の中で効率よく転職活動を行うことが求められます。今回は、そんな転職活動の進捗管理に役立つツール「Trello(トレロ)」の効果的な使い方を、初心者の方でも理解しやすいようにご紹介します。

「Trello」とは?

Trello」は、カード型のインターフェースを用いたプロジェクト管理ツールです。現在は豪州のソフトウェア会社アトラシアンが運営しています。直感的に操作でき、タスクの管理や進捗の確認が視覚的に行えるため、多くのビジネスパーソンに支持されています。転職活動においても、求人の追跡から面接のスケジュール管理まで、「Trello」は大きな助けとなるでしょう。

チームで利用するときのために有料版も用意されていますが、個人で利用する場合では無料版の利用で十分です。公式サイトにも、無料版は「すべてのプロジェクトを整理する個人またはチーム向け」という記載があります。

「Trello」のカンバン方式とは

「Trello」の最大の特徴の一つは、カンバン方式に基づいたタスク管理ができることです。カンバン方式とは、作業の進捗状況をビジュアルに表現する手法で、タスクを「やること」「進行中」「完了」のように段階ごとに分けて管理します。元々はトヨタ自動車が1980年代に供給チェーン管理に活用したカンバン方式から来ているようです。日本企業のアイデアが元になっていると聞くとちょっとうれしくなっちゃいますよね。

カンバン方式では、現在どの作業にどれだけのリソースが割かれているかが一目でわかるため、作業の流れをスムーズにし、効率を大幅に向上させることができます。

他ツールとの違い

他の多くのタスク管理ツールがリストやテキストベースの管理に重きを置いているのに対して、「Trello」では、カードを移動させることでタスクの状態を更新します。例えば、一つのタスクが「応募準備中」から「応募完了」に移る時、そのカードをドラッグしてリスト間を移動させるだけです。この視覚的な操作が、多くのユーザーにとって直感的でわかりやすいようです。

また、カンバン方式は、柔軟性に富んでいるため、個人の転職活動管理から、チームでのプロジェクト管理まで、様々な状況に応じてカスタマイズして使用することができます。「Trello」のこのシンプルかつ強力なシステムは、特にプロジェクトの進捗を一目で把握したい場合や、複数のタスクを同時に管理する必要がある場合に、他のツールにはない明確な利点を提供します。

転職活動においても、「Trello」のカンバン方式を活用することで、どの企業にどの段階で応募しているのか、面接の準備はどこまで進んでいるのかなど、活動の全体像を簡単に把握することができ、計画的かつ効率的な転職活動を支援します。

「Trello」アカウント作成方法

「Trello」を始めるためには、まずアカウントを作成する必要があります。

アカウント作成

PCからアクセスする場合、Trelloの公式サイトにアクセスし、画面右上の「Trelloを無料で入手」をクリックします。

次の画面でメールアドレスを入力し、「サインアップ」をクリックします。
受信したメールから、アカウント作成の手続きを完了させます。
※メールアドレスではなく、Google、Microsoft、Apple、Slackのアカウントからサインアップすることも可能です。

Trelloはスマホから利用することも可能です。

iPhone版:https://apps.apple.com/jp/app/trello/id461504587

Android版:https://play.google.com/store/apps/details?id=com.trello&hl=ja&gl=US

「Trello」の基本的な使い方

「Trello」では、タスクをカードとして扱い、それらをボード上で管理します。

ボードの作成

ダッシュボードから「新しいボードを作成」を選び、転職活動専用のボードを作ります。

リストの設定

ボードの中に自動で「ToDo」「作業中」「完了」というリストができています。これらの文字部分をクリックして、「応募先企業」「応募済・連絡待ち」「1次面接待ち」「2次面接待ち」など、転職活動の進捗に合わせたリスト名に変更します。リストを増やしたい場合、右端の「+もう1つリストを追加」をクリックすると追加できます。

カードの追加:

各リストにカードを追加し、具体的な企業名やタスクを記入します。ここでは「テスト」という名称でカードを作成しました。カード名をクリックするとカードの詳細画面が表示されるため、詳しい説明などを追加しておきます。企業の場合、「所在地」「サイトURL」「業種」「職種」「志望度」「募集情報を見つけた媒体名」「募集情報を見つけた日付」などの情報を入れておくと後から見返した場合に便利です。また、色別ラベル、期限設定(リマインダー通知も設定できます)、添付ファイルなどの情報も付与することが可能です。

タスクの移動

タスクの進捗に応じて、「カード」を適切な「リスト」にドラッグ&ドロップで移動させます。たとえば、応募前は「応募先企業」に入れておき、応募が終わったら「応募済・連絡待ち」リストに移動させるなど、進捗状況に応じてカードを動かします

転職活動で「Trello」を活用するコツ

「Trello」を転職活動に活かすためのコツをいくつかご紹介します。Trelloに限らず、他のツールにも言えることですが、転職活動に関する情報を別々のツールにばらばらに保存するのではなく、ひとつのツールを使うと決めたら、そこにあらゆる情報をまとめることが大切です。また、進捗状況を反映させていかないとツールで管理する意味がなくなりますので、こまめに情報をアップデートしましょう。

求人情報の整理

興味のある求人情報をカードとして追加し、応募締切日や面接日などを明記します。

面接対策の整理

面接に向けて準備すべきことをリストアップし、チェックリストとしてカードに追加します。

情報収集の記録

カードにメモを追加して、読んだ記事やアドバイスなどを記録します。

まとめ

「Trello」は、その柔軟性と視覚的な管理のしやすさから転職活動の進捗管理に非常に効果的です。始めるのに特別なITスキルは必要ありませんので、ぜひこの機会に試してみてくださいね。今後も役立つ転職活動の管理ツールをご紹介しますので、お楽しみに。

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